CWC Reflects
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CWC Reflects
2021.04.15
CWC Reflects: 大阪ドームとグリンダムファミリー
「CWC Reflects」では、CWCの過去30年間に渡る歴史をCEOのジュンコ・ウォングがご紹介していきます。
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この仕事を始めたばかりの頃、クリエイティブエージェントとして本格的に携わることができたのは、1992年、大阪ドームのキャラクター開発のお仕事でした。 コンペに向けて沢山のリサーチから始まり、最終的に多数のイラストレーターの中から私が提案したデビッド・ウィラードソンが選ばれました。クライアントと共にロサンゼルスに出向き、打ち合わせにも参加し、キャラクター制作の担当として仕事に参加しました。 当時デビッドは、グレンデールに住んでいて日中は彼の家で打ち合わせをし、その後彼の家で夕食をいただいたのを覚えています。このプロジェクトで私が一番楽しかったのは、デビッドが描いたエイリアン一家のキャラクターの名前を決めることでした。末っ子の名前は、OSAKAのSAKと私の息子のアイザックの名前を合わせてZAKと名付けたのは私です。(笑)今でも記憶に残る楽しい仕事でした! -
CWC Reflects
2020.11.06
CWC Reflects: ジェイミー・リード「Up They Rise」展
今回から新しく始まるシリーズ「CWC Reflects」では、CWCの過去30年間に渡る歴史をCEOのジュンコ・ウォングがご紹介していきます。
CWCは1991年2月4日に設立し、来年で30周年を迎えます。以来、目まぐるしく日々が過ぎていき、時代も変わり、今では若い世代へ引き継がれ、そして彼らの手によって新章が始まりました。その中で会社の書類を整理していたところ、保管されていた古いフライヤーなどを見ながら過去の仕事を振り返る時間があったので、これを期に私たちの歴史の一部を皆様にご紹介できればと思いここに書かせていただきました。 WCが設立した時代は日本のバブルの後半期でした。当時私たちは多くの巨大プロジェクトに関わっていました。その一つが海外作家の展覧会です。このようなイベントは日本の若い世代に多大な影響を与え、日本にとどまらず世界へとつながるきっかけのステップにもなりました。今思えば色々な意味でとても魅力的な時代でした。 渋谷パルコで開催された展覧会を多くキュレーションしてきましたが、私にとってどれも大切な思い出です。特に印象に残っているのがアーティストJamie Reidの展覧会です。シチュアシオニストアーティストとして知られる彼はとてもチャーミングな紳士でした。彼はあの有名なイギリスバンドSex PistolsのGod Save the Queen のアルバムをジャケットデザインを手がけるなど、当時の若者達の思いをアートを通して表現してきたアーティストの一人です。 写真:ジェイミー・リード(左)とゲイリー・ムート(右) 1989年にパルコで開催されたUp They Rise展では大胆かつエネルギッシュな作品がギャラリーを埋め尽くしました。彼は若者達への思いやりを持った素晴らしい人でした。来日中、日本の学生10人と2日間のワークショップも開催しました。彼は熱心に若者達を指導し、彼らにインスピレーションを与えました。ジェイミーの人間性にとても感動した私は当時お腹いた子供に同じ名前をつけることも考えました。 写真:ジェイミー・リード(左)とゲイリー・ムート(右) 写真:パルコにて 展覧会の搬入作業をしているジェイミー・リード 彼のような歴史に残るアーティストと一緒に仕事ができることは私にとって光栄なことでしたし、彼らが作り上げた世界観をキュレーターとして日本に紹介できたことを今でも大変嬉しく思います。 これからも少しずつですが、クリエイティブエージェンシーとしての私達の歴史を皆様と共有できればと思います。第2弾もお楽しみに。